先述の通り、戒名は元々2文字でした。時代の流れと共に修飾語が付帯され、現代においては六字戒名や九字戒名が通例になっています。さらに、文字数が多いほど社会的地位や財力が上であることを示すような流れまで出てきて、僧侶側の「お布施は高い方が良い」という背景も重なり、語感や外観、意味に価値を持たせて高額の戒名料を取る現実があるのは事実です。
もちろん、これは仏教における戒名の意味からすれば、あってはならないことですし、仏教の教えに反することとも言えます。戒名の字数が多いほど尊いというのは全くの嘘です。文字によって金額が変わるというのも誤り、文字数には何の意味もないことであると理解しておきましょう。