戒名の付け方。
戒名は、◆◆ の2文字です。
○○院 □□ ◆◆ △△
院号 道号 戒名 位号
2文字の「戒名」を考えて見ましょう。戒名は、どの宗派も 2文字です。
天台・真言・浄土・曹洞・臨済
○○院 □□ ◆◆ 居士
◆◆の部分が戒名です。
日蓮(法号)
○○院 □□ ◆◆ 信士
◆◆の部分が戒名です。
浄土真宗(法名)
釈◆◆
◆◆の部分が戒名です。
俗名から一字を使って、もう一字を、尊敬する人から頂いたり尊敬する人がなければ、御仏や経典からでも構いません。大日如来であれば、「照」や地蔵菩薩であれば「宝」、阿弥陀如来であれば「慈」、真言の教えが好きな方は「真」、浄土の教えが好きな方は「浄」、法華経の教えが好きな方は「妙」「法」、最澄さんが好きな方は「澄」、空海さんが好きな方は「空」、栄西さんが好きな方は「栄」、道元さんが好きな方は「道」、法然さんが好きな方は「然」、蓮如親鸞さんが好きな方は「蓮」、日蓮さんが好きな方は「日」、寂聴さんが好きな方は「寂」でもいいでしょう。
華道や茶道・日本舞踊など、師匠の一字を頂戴するのも同じであります。ただ、師匠から弟子へと血脈がつながるのが戒名であります。どこの誰から、戒を授かっているのか?ということがとても大切になります。尊敬するというのもいいでしょうが、血脈を考えるのであれば、住職の名前から一字を頂戴するのもいいでしょう。
浄土真宗では、戒律が無いため、戒名といわず、法名といいます。この2文字が法名となります。
そしてお釈迦様の弟子である釈○○ と3文字の法名となります。
戒名が決まれば、次は、道号です。
道号は、その方の性格や悟りの境地が表されています。
有名なところであれば、とんちで有名な、一休さんです。正式には一休宗純。
“ひとやすみ ひと休み”のとんちの一休さんは道号で、その方の悟りの境地でもあります。
仕事一筋に生きてきた方もあれば、ゴルフや囲碁といった趣味を熱心にされてきた人。愛情一杯の方や頑固者などなど
例えば、まじめな方であれば「誠岳」料理や職人といった専門職を貫いてきた方は「精覚」
家族を温かく迎え自宅を守ってきた専業主婦には「温室」。
優しい方であれば、「優雲」 服飾・美容関係の方であれば、「清心」 花が好きな人は「妙華」
成績が抜群の方であれば「賢徳」など。
浄土宗では、「誉」号といわれ、浄土宗の第五祖 定慧上人が「良誉」と号されたのが最初であり、五重相伝を受けた者だけに授与される称号とされています。
また西山浄土宗では、法然上人が「厳空」と称されたのにならって、授戒を受けた信者んい限って「○空」と法号を授与され、5日間にわたって行われる五重相伝という儀式を終えた信者には「○道」という法号が授与されるのが通例となっているようです。
時宗であれば、男性には「○阿」女性には「○弌」を授与されるのですが、宗祖上人の「自阿」遊行上人の「他阿」そのほか「法阿」「浄阿」「国阿」などは濫りに付けてはならないとされていようです。
そして院号です。
院号は、その昔、退位された天皇が住まれる宮殿を意味していました。
「嵯峨院」や「後白河院」などがそうです。ですから、一寺を建立したというほど、仏教に深く帰依したという意味もこめられています。
俗に「いい戒名」「立派な戒名」といわれる「院号」は、世の中の為に一生懸命尽くされた方に贈られるものであって、誰でもが授かれるものではないと考えております。
最後に位号です。
0歳 「水子(すいし)」
3歳位までの子供 「嬰子(えいじ)」・「嬰女(えいにょ)」
5歳位までの子供 「孩子(がいし)」・「孩女(がいにょ)」
15歳位までの子供 「童子(どうじ)」・「童女(どうにょ)」
成人
「信士(しんじ)」「信女(しんにょ)」
「清信士」「清信女」
「禅定門」「禅定尼」
「居士(こじ)」「大姉(だいし)」
「清居士」「清大姉」
「大居士」
先祖の戒名を超えてはいけない。
先祖に院号がついているので、同じ院号で授かりたい。 又反対に、先祖に院号がついていないので、先祖を超えてはいけないという相談があります。
先祖と同じお墓に入るのであれば、同じような戒名がふさわしいでしょう。
しかし、新しくお墓を作られたのであれば、ご自分の思うままに為されても問題ありません。
この機会に、先祖の戒名を調べてみてはいかがでしょうか?
先祖の戒名を見ていくと、先祖の歩んできた道のりが何だか感じられるようになってきます。