院号
◆当初は皇族のみに許される最高位の称号でした。時代の流れに沿って、皇族でなくとも私財を投じて寺院を建立するなど大きな貢献を残した人にも授与されるようになりましたが、それでも一国の大名や家老以上の身分でないと適いませんでした。しかし、現在では寺院の運営に貢献した人や社会的に偉大なる業績を上げた人、もしくは金品の寄進などがあった人などに、寺院に貢献され、仏教を深く信仰された方などに広く授与されるようになっています。
なお、院号よりも上位の呼称として「院殿号」がありますが、これは足利尊氏が「等持院殿」と称したことが起源と言われています。元々は院号に次ぐ称号でしたが、現代においては字数が多いところから、院号よりも上に位置付けられています。当初は文字通り殿様や大名にだけ授与されていましたが、現代に置き換えれば首相や大臣経験者、大企業の社長などがそれに相当し、実際にこういった人達の多くが「院殿号」を与えられています。