浄土宗の宗祖
法然上人 (1133~1212)
浄土宗のご本尊
阿弥陀如来
浄土宗のお唱えする文句
南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)
浄土宗の主な経典
観無量寿経、無量寿経、阿弥陀経
浄土宗の教え
浄土宗は、阿弥陀如来が西方十万億土のかなたにつくられた、浄らかな極楽浄土に往生することを説く教えです。 極楽浄土に往生し、そこで阿弥陀如来の説法を聞いて仏になるのです。 極楽浄土に往生するためには阿弥陀如来の救いを信じて「南無阿弥陀仏」と唱えることが大切だと、法然上人は教えています。 阿弥陀如来の救いを信じ、南無阿弥陀仏を唱えていると、心も体も清らかになり、人生を心豊かに生きぬき、死後西方極楽浄土に生まれて仏さまになることができるのです。 浄土に生まれれば、いつまでも浄土に居られるのですが、仏さまとしてこの世に帰ってきて、まだ救われない人々を救うこともできるというのが、浄土宗の教えです。
浄土宗の歴史
浄土宗の宗祖法然上人は、長承2年(1133)美作国(今の岡山県)に生まれました。 幼くして父を失った法然は遺言にしたがって仏の道を志します。 叔父の観覚のもとで仏教を学んだ後、比叡山東塔西谷功徳院の皇円のもとで出家します。 しかし、当時の比叡山は僧侶達が権力闘争に明け暮れる状況にありました。 そこで法然は、比叡山のなかでも真摯に仏道を求める僧侶が集う西塔の黒谷別所で慈眼房叡空に入門します。 それから25年間、救いの道を求めて苦悩しながら、ひたすら仏道を追い求めます。 そしてついに43歳の時、善導大師の「一心に阿弥陀仏の名をたたえて念仏を唱えれば極楽往生できる」という教えに触れ、浄土宗を開宗します。 この「念仏を唱えれば救われる」という教えはまたたく間に広まりました。 しかし、既成宗派から「伝統的な仏教を否定するもの」として弾圧を受け、讃岐に流罪になります。 後に許され京都に戻り、現在の知恩院の地で80歳の生涯を閉じます。 法然の死後、弟子達によって浄土宗はさらに広まってゆきました。
総本山
華頂山知恩院(京都市東山区林下町)
大本山
増上寺(東京都港区芝公園)
知恩寺(京都市左京区田中門前町)
清浄華院(京都市上京区寺町通北ノ辺町)
金戒光明寺(京都市左京区黒谷町)
善導寺(福岡県久留米市善導寺町飯田)
光明寺(神奈川県鎌倉市材木座)
善光寺大本願(長野県長野市元善町)