位号を位の低い方から高い方へと並べてみると、以下のようになります。
「信士・信女」→「居士・大姉」→「院居士・院大姉」
※その他、各宗派で異なった戒名があります。
「信士・信女」
◆5つの戒律を守る清信の仏弟子に授与される呼称。
「居士・大姉」
◆かつては貴族や武家の家柄にのみ許されており、一般には付けられない位号でしたが、現在は、人格や人徳に優れ、一般の信徒に比べて信仰心が篤く、社会や教団、菩提寺に貢献をした成人男女にも付けられるようになりました。
「院居士・院大姉」
◆退位した天皇が移り住んだ御所を「○○院」と呼んだことがはじまりで、後に、社会的身分の高い方や社会に対して特別な貢献をした方、檀家となっている寺院に対して特別大きな貢献をした方の他、仏教への信仰心が大変篤く、一寺院を建立するほどの貢献をした方などにも付けられるようになりました。さらに高貴な尊称として、時の権力者が用いた「院殿号(いんでんごう)」もありますが、一般的な戒名に付けられる尊称としては、「院」が最高位と言えます。