「彼岸」とは、こちら側の岸(現在私たちが生きている世界)に対する、向こう側の岸、つまり極楽浄土をさします。
行事としての「お彼岸」は、春分と秋分の日を中日とする前後3日間の計1週間に行われます。中国の善導大師が、「春分と秋分の日には太陽が真西に沈むので、日没の彼方にある極楽浄土を想い、敬慕の心をもつべきである」と説いているように、太陽の沈む方向に向かって、極楽浄土に往生したいと決意を新たにするのが「お彼岸」です。
また、この1週間は、日常の生活を反省し、布施・持戒・忍辱・精進・禅定・知恵という六波羅蜜の行を修める実践週間としても意味づけられています。
国民の祝日に関する法律に、秋分の日は「先祖をうやまい、亡くなった人々をしのぶ」日とされています。